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いまから60年ほど前、日本人にとって海外は遠く離れた異国の地、気軽に行ける場所ではなかった。海外の物品を購入したくても、外貨取引にも厳しい制限があった。そのため海外のお酒を国内に持ち込むこともかなり困難で、輸入物のウヰスキーやスコッチ、いわゆる洋酒の価格も高額で庶民が手軽に楽しめるものではなかった。また、国内の酒造メーカーにも現在のような酒作りに関する高度な技術がまだないため、優れた品質の洋酒はとても珍重された。

1959年4月、ウヰスキーなどの洋酒を輸入する企業、団体が集まって「日本洋酒輸入協会」が結成された。

https://youshu-yunyu.org/sp/aboutus/index.html

ということで、ウヰスキーやワインなどの洋酒が日本に入ってきて61年、現在では輸入洋酒を取り扱う29社の会員企業により同協会は運営されている。

60年という節目の年を記念して、2020年の4月3日に記念イベントが開催される予定だった。

表参道のお洒落な会場で、会員企業たちがそれぞれのブースを出展して、素晴らしいワインやウイスキーなど楽しめるイベントになるはずだった。しかし、残念ながら、今年3月から始まったコロナ騒ぎのために飲食を伴うイベントの開催は難しくなり、当然、このイベントも急遽中止が決定した。

3月以来、あらゆるイベントが中止、延期の憂き目に会い、それに関わる企業、関係者たちは甚大な被害を被っている。せめて1日も早く、このウイルス騒ぎが収束して、人々が安心してイベントを楽しめる環境に戻ることを心から祈っている。